自分の体に学ぶ
昨日は横手合気会の稽古納め&忘年会でした。
投げ技の稽古をメインにしようかと思っていたのに、いざ始まってみたら三教、四教などの固め技に多くの時間を割くという、予定通りにいかない通常運転な感じでした。
基本的に合気道の技は人体の構造を理解しているとやりやすくなります。人体の構造と言ってもいわゆる解剖学や生理学、運動学を勉強したところであまり目立った成果はありません。
大事なのは人体の中に起こるらせんの動きを見出すこと。人体の構造に沿って生まれたらせんは体の中に張力を生み出し、バラバラな動きをしている体を繋げていきます。
それによって固い場所には必要なストレッチがかかり、柔らか過ぎる場所には必要な固さを作り、技を受けた側には全体としてバランスの取れた体が出来上がります。
またその反応は意識的なものではなく無意識の体の動きになるので、一般に広く行われているようなトレーニングとは違った体が作られていきます。
人体というものが100%解明されていない以上、人間が知識を持って体を動かす、使う、鍛えるのには何らかの抜け落ちが必ずあります。その抜け落ちが怪我や不調、自然な成長の阻害に繋がります。
体のことは体に任せる方が自然です。
「動かそう」より「動いてしまった」の方が効率がいいということです。
別な言葉で表現するなら「我を捨てること」
あるいは「大事なことは全部自分の体が教えてくれる」と言ったところでしょうか。
理念とか作法などの決まり事は、割とそこを追究していった結果「そうならざるを得ないよね」という結論の形だったりします。
答えは最初に教わっている。
それを窮屈と感じる自分がいる。
だから修行が必要になる。
稽古は人に教わるようでいて自分の体に教わるという行為です。
そして気づきとは体が出した答えを頭で認識すること。
体が出した答えと理念、作法が繋がったとき、初めて真に腑に落ち、世界が広がります。
そんな体験を来年も共有していきたいと思います。
<お知らせ>
私が学んだことのエッセンスを分かりやすくお伝えするワークショップを2020/1/31に開催します。興味のある方は是非。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません